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常世の国からやってきた楽人たち~Shikinami(シキナミ)さん [ご挨拶・ご案内]

20100621Shikinami.jpg

これはぜひ体験しておきたいコンサート。

Shikinami(シキナミ)さんたちは、

重浪…重なり合い絶えず波を立てているという意…から命名された…そうだ。

命名といえば…彼らのオリジナル作品のタイトルにも、興味を覚える人がいるのではないかな?

例えばこんな感じなんです。

ひかりのみち

五十鈴川

伊勢の道

それから、僕は…あそこは吉祥寺の曼荼羅だった…以前きかせてもらった音楽のタイトルは、

「おかげさん」。

それは、「クラシック」という一種の様式概念の世界に存在する音楽とは違った

何というか、八百万の神(やおろずの神)を想起させる日常人生の雰囲気のする音楽だった。

日常人生? 何だそりゃ? という人もいるかもしれないが、

あなたのおかげです、いやいやあ…あんたのおかげだよ…と「おかげさん」を連鎖させてゆけば、

閉じた「生活」から開かれた「人生」に、日常が広がってゆく。

ヴァイオリンは、メンバーの「中心」にいつも控えめにいる白須今(しらす こん)さん

ピアノは、メンバーの中で最も長身(大男)なのに、とても「繊細」な野口明生(のぐち あきお)さん

ギターの堤博明(つつみ ひろあき)さんは、芸を感じさす「異質」な存在感が頼もしい

という3人が、きかせてくれるのは「和テイストな音楽」。…というより、本当は、もっと壮大な説明を、

つまり、なぜ彼らが「和感覚」の音楽を奏でるのか…その意味を問う試みせねばと思うが…いつか。

ただ、ひとついえること。

YOU TUBEなどで彼らの音楽を確かめることができるけれど、ちっとも良さが伝わってこない。

実際にみききしてみてください。

6月21日(月)19時~

すみだトリフォニーホール(小ホール)

チケットお申込みは、響和堂さん

電話:080-4200-0808

または、http://kyowado.jp/より予約専用フォームよりお申し込みください。


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【ご体感ください】尺八+琵琶+ピアノ=「絶対未聴領域」!   [ご挨拶・ご案内]

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尺八+琵琶+ピアノ=「絶対未聴領域」。
是非、ご体感ください!

日時:2010年5月27日(木)19時~
場所:日比谷スタインウェイサロン東京松尾ホール 詳細地図は⇒ココ
出演:中村仁樹さん(尺八)、塩高和之さん(薩摩琵琶、楽琵琶)、菊池智恵子さん(ピアノ)

当日は、

中村仁樹作曲:尺八と琵琶とピアノのための「たいまつ」「Aries」
塩高和之作曲:尺八と琵琶のための「まろばし」「塔里木旋回舞曲」
ショパン/中村仁樹編:ノクターン 第20番 遺作…他

に加えて「尺八+琵琶+ピアノ」のための新たな作品が登場します。

御申込みは、

響和堂さんへ

e-mail:ticket@kyowado.jp
TEL:080-4200-0808
FAX:03-3610-5740

「5.27≪尺八+琵琶+ピアノ≫」でお申込みください。
e-mailやFAXでの御申し込みの場合は、御氏名、御連絡先、枚数などをお書き添えください。

♪おききになった方々のお声♪

「名曲探偵アマデウスで武満さんの「November Steps」で衝撃を受けていたところでのタイムリーな演奏でひと際感動できました。(略)特に、彼女がリクエストした即興曲「星の降る夜」は、会場全体が星空に変わってしまうくらいの素晴らしさで、驚きを禁じえませんでした。」(Fさん)

「ドビュッシーもショパンも、とても雰囲気が合っていて驚きました。個人的には明るい曲より、暗めの曲の方がよかったです。異色のショパンとして出せば、今年あたりはかなり注目されるのではないでしょうか。」(Aさん)

「アンコールのショパンは、単純ながらも独特の雰囲気がでていて楽器の特徴云々とは関係なく感動しました。」(Hさん)

「私自身、尺八、琵琶を演奏会で聴くのは初めてかと思います。演奏者の技量の高さもあり最初の中村さんの尺八のソロで西洋楽器の演奏会とは違うという空気が会場を覆い、この空気感はまだ言葉では表せませんが、居心地の良さを感じました。その後のオリジナルについて、ピアノと尺八はこんなに聴きやすいんだ!と思い結構ポピュラリティーがあり何かあるかな?と思いました。後半のドビュッシーを聴きたかったです。(残念)。3重奏については面白い響きに驚き、「絶対未聴領域」という表現に思わずにやりとしてしまいました。非常に知的好奇心を喚起させる音楽会でした。」(Tさん)

案内文のとおり尺八の中村さんは魅力のある方で、このようなアーティストを通して日本独自の音色がもっと広まるといいなと思いました!素晴らしかったのは琵琶の塩高氏で、紹介のため一瞬だけ披露した祇園精舎で会場の雰囲気が一変するくらい、音に込められた集中力がすごい!」(Kさん)

お声の一部を掲載させて頂きました。
有難うございました。

※いつも御手伝いくださるメイフィールド企画さんは、当日メンバーの方々の御都合がつかず、今回は響和堂さんだけが、御申し込みの御手伝いをくださいます。感謝!

 

nice!いつも有難うございます。感謝^^


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21世紀の「新しい風」がここに [ご挨拶・ご案内]

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2月26日(金)19時~、日比谷にあります、スタインウェイ東京・松尾ホールさんにて、
コンサートを主催させて頂きます(場所はこちら)。

尺八+琵琶+ピアノ、という編成の音楽が楽しめます。

ただ、この編成の作品がもともとありませんから、作曲しつつアレンジしつつ…となります。
当夜は、尺八ソロ、尺八+琵琶、尺八+ピアノ、
尺八+琵琶+ピアノの音楽を、お楽しみ頂
けたらと思います。ご興味のある方、ぜひお越しください。

尺八は、東京藝術大学を卒業し、数々のコンクールで優勝したイケメンの中村仁樹さんです。
中村さんのことを、みんなで、尺八の王子様、と呼んでおります。

琵琶は、塩高和之さん。薩摩琵琶と楽琵琶を奏でられます。本当に素晴らしい音楽家です。
ただ、そこに座っているだけ感じる風格は、王様と呼びたくなるような存在感のある方です。

ピアノは、菊池智恵子さん。ボストンの名門ニュー・イングランド音楽院を首席で卒業して、
クラシック音楽の基盤の上に、即興・ジャズ・爆音系ロックまでこなす方です。

当夜のおすすめは(全部おすすめですが^^)、例えば、

武満徹が1966年に作曲した「蝕(エクリプス)」がありますね。名作ですが、演奏に触
れる機会がなかなかありませんね。その「エクリプス」から大きな影響を受けて、塩高さん
が作曲されたのが、『まろばし~尺八と琵琶のための』です。素晴らしい作品です。これは、
ぜひお聴き逃しなく。

それから、中村仁樹さんの『たいまつ』『Aries』も、理屈抜きに楽しめる音楽です。

直前のご案内となってしまいましたが、もし、おききになりたい方がいらっしゃれば、この
ブログのコメント欄に、連絡のつきやすいメルアド、お名前(フルネーム)、人数をご記入
ください。
コメントはもちろん非公開にさせて頂きます。

お一人様2,800円です。2010.2.25(木)22時までの受付とさせて頂きます。
もし、お時間あるようでしたらぜひぜひ!


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謹賀新年 音楽を「きく」ということ [ご挨拶・ご案内]


謹賀新年

旧年中出会うことのできた音楽家、芸術家や裏方さん。そして数々の素晴らしいコンサートやCD、
その全てが僕にとって「学び」でした。また、拙ブログをお読み頂いている皆さま、コメントや
nice!をつけてくださっている皆様、ありがとうございます。心から感謝を申し上げます。
音楽の本質に迫り、「クラシック」音楽の継承と創造に、微力ながらお役に立てれば、と感じて
おりますので、本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

平成22年元旦

♪♪♪

Classical Music cafeへようこそ!

今日は元旦。初詣後、恵比寿に住む叔父叔母の家に年始の挨拶から帰って、早くも夕方。
お正月恒例のヴィーン・フィルのニューイヤーコンサートを聴き終え、書いています。指揮者は、
登場2度目のフランス人ジョルジュ・プレートルさん。かくしゃくとしていて、良い感じでした。

僕の同僚のHさんが、プレートルさんを招聘した事務所で仕事をしていたことがあって、いつも、
「マエストロはね~すごいんですよ」と懐かしい顔で話しをしてくれます。伝え聞くエピソード
だけですら巨匠の風格を感じました。今日の「指揮」も、感じたままに、音楽をされていますね。

元旦は、「音楽をきく」ということについて、少しだけ書いてみます。

イタリア・クレモナに在住するヴァイオリン製作者の松下敏幸さんについて、昨年少しだけ紹介
したことがありますが、僕は、松下さんの発する感覚的な言葉…手作業と修練を通して研ぎ澄ま
された内容を持つ言葉で、衝撃と驚きを持って耳にしたのだけれど…こんなことを言ったのです。

「音楽は聴いちゃだめですよ」

「何を言っているんだ?」と感じる人もおられるかもしれません。

僕は、即秒ですぐわかった理解した…気がしたけれど、きっと、
多くの示唆を含むのは、間違い
ないと直感しました。「音楽芸術」にとって不可欠な要素である「楽器」の、大変優秀な製作者
の感覚と信念、そして人生に基づいた言葉ですから。

その後、僕が思ったのは、ああ、だから評論家の吉田秀和さんは、
「聞く」とも「聴く」とも書
かずに、音楽を、平仮名で「きく」と書くのだな…と。つまり、

「効く」「利く」「訊く」と「聞く」「聴く」も全部ひっくるめて、音楽を「きく」と書かれて
いるのかな?と。吉田さんは、音楽の表面的現象を論じるのでなくて、人生において、音楽を、
どう受け入れているか?を論じている…と僕は感じますが、吉田さんは、いつ頃から「聴く」と
書かずに「きく」と書いたのかを調べたのが、元旦の「事始め」でした。

『主題と変奏』

吉田さんが最初に書かれた本です。その中に収まる今年生誕200年の『ローベルト・シューマン』
は、
『近代文学』から先に発表されたもので、ときは昭和25年。今から60年前の1950年のこと。
吉田さんは37歳くらいで、もう既に「きく」と書いてしまっている。

「聞く」
でも「聴く」でもない。驚いたことに「見る」でもなく「観る」でもなく「みる」と。
「すき」とも書いてあった。なんという感覚だろう!これが、僕の今年の「初驚き」でした。

もしかしたら、平仮名で書く「流行」のようなものが、当時あったのかもしれないけれど、漢字、
平仮名のどちらを選ぶかは、執筆する人の「信条」「感覚」に任されるはずです。

それと、『主題と変奏』の解題を読んで思わず、ふきだしてしまった。

「それは、旅行へ行って旅行先のお寺かなんかの壁か柱に落書きしたら、その落書きを何十年か
たって、若い中学生や高校生が読んで、『こいつあいつじゃないか?あいつの落書き読んだぞ』
っていわれる…」(引用ここまで)

若いときに書いた『主題と変奏』を「落書き」にたとえて…ね。これには、大笑いした。

僕は、今年は、せめて「音楽をきこう」と感じます。

「聴」いていると…ね。音量のバランスとか、音色とか、ああ音程とか、リズムとか…そこから
「音楽」に入り「音楽」という部分で留まってしまうような気が、僕はするのです。
優れた演奏
や音楽は、音楽を創造した人、音楽を再現する弾き手の人生そのものが、投影されています。

そう、人生は、人それぞれですから…ね。
人生そのものに「優劣」をつけることは、なかなかできないと、僕は感じます。

ところで、
今年は、シューマンとともにショパンも生誕200年ですね。ここでショパンの作品を、
ひとつだけ紹介しましょう。変ホ長調の「ワルツ」(KK.IVa-14)。

演奏するのはアルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(1920~1995)。

ミケランジェリは、1949年のショパン没後100年記念祭オフィシャル・ピアニストでした。
若い頃は、ドビュッシー弾きというよりも、むしろ、ショパン弾きという認識が、世間にはあっ
たようです。
この録音は、1955年、ショパン・コンクールの審査員として招かれたときに、コン
クールの合間をぬって、ワルシャワで開催された演奏会の実況録音です。

実は、ミケランジェリにとって、重い肺病やらで、しばらく演奏できないでいた年が1955年でも
あるのです。ある意味、再起を賭けた久しぶりの公開演奏です。演奏できることへの喜びが感じ
られる輝いた演奏。聴き手が圧倒されたときに起きる暖かさと驚嘆が交じった拍手…。

音楽の創り手、弾き手、聴き手が見事に溶け合った瞬間の記録です。

僕は「音楽をきいて」いきたいです。できれば皆さんとご一緒に。

今年もよろしくお願い申し上げます。


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21世紀のスタンダードがこの日から始まる [ご挨拶・ご案内]

【WEB用】20091228_松濤サロン.jpg

「21世紀のスタンダードがこの日から始まる」と、タイトルをつけたコンサートをさせて頂きます。

出演
されるのは、尺八の中村 仁樹さん、琵琶の塩高 和之さん、ピアノの菊池 智恵子さんです。

12月28日(月)19:00から。場所は、渋谷のタカギクラヴィアさんの松濤サロン。お一人様2,800円です。

お申し込みは、メイフィールド企画さんへどうぞ。

[mail to]e-mailの場合ですと、misatomayfield2006yahoo.co.jp (★を@にして送信ください)へお願いします。
*件名に「2008年12月28日(月)申し込み」とされた上で、お名前、ご連絡先、希望人数などをご明記ください。

[携帯電話]お電話ですと、048-951-8056(いしださん)048-951-8539(おおしまさん)にお願いします。
*12月7日(月)以降からお電話での受付が可能です。
*また、お電話は、なるべく
10時~20時くらいの間でお願いします。

メイフィールド企画さんは、今回ご好意でお手伝いくださいますので、対応される方が不在の場合もあります。
その際は、大変恐れ入りますが、メッセージなどを留守番電話に残してくださると有り難いです。

お申し込みは、2009年12月26日(土)20時までにお願いします。

Classical Music Cafeへようこそ!

中村 仁樹さんの「尺八リサイタル」からもう4ヶ月が経ちました。

尺八とピアノの組み合わせの面白さを手短に書けば、「違う音程感による新たな音楽の可能性の広がり」でしょうか。
細かいことは、ご興味あれば当日のリサイタルの模様を書いた拙文をお読みくださるとして、もう少し説明をすれば、
「音程が合えば合うほど美しいとする(共鳴する)「西洋音楽」の発想とは、根幹から異なった音楽が目の前にあった」…
のです。ラ音(a)は、おおよそ435~445Hz(国際基準は440Hzです)ですが、1Hzの差は、同時に鳴らせば唸りで
すぐに「わかります」。きっとピアノと一緒に演奏している尺八の音程は、厳密には「合っていない」のです。なぜならば、
尺八は、竹を切っただけの楽器ですし、穴の位置を変えることができませんから…。

ただ、
面白いことに「合う」「合わない」という機軸で聴くことを、尺八(和楽器)はやんわり拒否してくれるのです。これは
なぜでしょう? 「首振り三年」といわれるあの独特なヴィヴラートで、音程を「包み込んでいる」とも思えますし、和楽器
に対して本能的に独特な聴き方に・・・日本人であるが故に「そんなものだろうと」と勝手に脳みそが「翻訳」しつつ・・・
聴いている可能性もありそうです。というのも、あるオーディオ製品を聴く集まりがあったときのことです。ヴァイオリン、
ピアノ、オルガン、波の音などと並んで「ジブリの音楽を和楽器で演奏した」音源を聴いたのですが、
音が割れている
ように聴こえた尺八に、これは具合が悪いなあ…と内心感じていたのですが、一緒にいた60歳代の女性客数人は、
「ジブリ和楽器音源」のときだけ「わあ、すごく良いわね~これ!」と、満面の笑みを浮かべ反応をしていたのです。

和楽器には、何か「包み込んでしまう」あるいは「極度の曖昧状態? になる」要素が、多分にあるのかもしれません。

ところで、今回からは「尺八とピアノ」という組み合わせに琵琶が加わります。

中村さんやメンバーと精一杯考えて悩んだ末の「結論」が、琵琶(塩高 和之さん)にご参加頂くことでした。

ちょっと考えただけでも、
ウッドベース、ヴァイオリン、ドラム、マリンバ、チェロ、ハープ、フルート、クラリネット、箏・・・
との組み合わせがあり得ます。尺八+ピアノという編成に、これらの楽器を加える場合、それぞれにメリットやリスクも
ありますが、僕はなぜか「ピン」と来なかったのです。

琵琶が面白そうだなと感じたのは、この楽器が考え方によっては「和楽器の王様」だ…ということを知ったからです。

特に樂琵琶は、

「近世以前でしたら、樂琵琶がなんと言っても王様でしょう。
なにせ天皇かそれに近い人しか触れなかったような楽器ですので・・・」

と教えてくれたのは塩高さんでした。

つまり、

西洋楽器の王様ピアノと、
和楽器の王様琵琶との「2つの楽器の王様」と、
尺八の王子様による「和と洋」が「同居」したユニット。

なのです。

ピアノは、フェルトのハンマーで弦を叩くことで音を出しますから、弦楽器と打楽器の双方を兼ね備えた楽器です。
一方琵琶は、弦を擦(こす)ることもできますし、指ではじくこと(「撥弦」)もできる楽器で、その上、「音程」が独特です。
これに、息の要素の入った管楽器である尺八が加わることで、弦・打・管の3種類が、極小の単位で揃います。

ピアノの菊池 智恵子さんは、ボストン・ニューイングランド音楽院修士課程修了で、2005年5月に演奏優秀賞と併せて
ディプロマ取得している方です(つまり、指揮者・金聖響さんの「後輩」となるわけです)。
「音楽を良く聴かれて、その反応を即興で弾いてみせる」というその感覚がとても素晴らしい方です。ピアノ弾きは、実に
多くの方が(それこそ、クラシックからジャズ、
ロックまで)いらっしゃいますが、僕が日頃大変お世話になっている大先輩
から
のご縁を頂戴して出会ったピアニストが菊池さんです。

それから、当夜は「世界初と思われる試み」を予定しております。何をやるか?!

実は、ドビュッシーのチェロとピアノのためのソナタ(Sonate pour violoncelle et piano)を、尺八とピアノで演奏を
します。なぜそんなことをやるのか? その本意
は、当日お越しくださった方に、まずは、お伝えしたいと思います。

「世界初?」にはそんなに拘りはありません(調べようもないので)。ただ、表面的な現象としては、成功か失敗かという
聴き方もありますが、それよりも大事にしたいのは、「歴史」という時間軸の中で、「弾き手」「聴き手」「繋ぎ手」が存在
しているのですから、三者が考えて、既存しなかった「音楽のスタイル」が派生されてゆく、萌芽が認められる…といった
ことを、お集まりくださる方々に「目撃」くだされば、と思っております。

以上、たくさん書きましたが、ある種特定の「聴き方」だと、「ごった煮」に聴こえる得る可能性がゼロではないです。
それは、音楽家たちが真っ先に感じたことでもありましたが、「非共鳴の融合」という世界になったとしても、音楽家は
同じ時代に、つまり「この世」でお互いに「同居」しているのですから、楽器も同じステージにのっても良いと思います。

幸い日本語ではMusicを「音楽」と書きます。「音を楽しむ」で「音をわかる」でもなく「音を判断する」でもなく…。

現代の日本は、洋の東西を問わず、そして、歴史を飛び越えて、とても多種多様な音楽に接することができますね。
そのような、環境下にあって「何かを「新たに」編み出す」という行為こそ、この時代のアーティストに求められていること
では? と最近強く感じます。

もしかしたら、50年先の「
ピアノ・トリオ」は、「ピアノとヴァイオリンとチェロ」、「ピアノとドラムとウッドベース」と同じく
「ピアノ+尺八+琵琶」が定番になっているかもしれません。中村さんや塩高さんは作曲家でもありますから。

「尺八と琵琶」という、僕たち現代の人から見れば、何ら違和感のない和楽器の取り合わせ。でも、この2つの伝統楽器
の組み合わせで、邦楽の歴史上「初めて」
作曲(『エクリプス』)をしたのは1966年、武満徹さんであったことに驚く・・・
つまり、お互いの楽器は「孤立した世界」であって、決して融合、ましてや合奏などあり得ない・・・一方、
動画で紹介して
いる「古伝鶴籠」は、J.Sバッハとほぼ同じ年代の作品だそうで、何と革新性に富む音楽だろう・・・と、僕は感じます。

「21世紀のスタンダードがこの日から始まる」と良いです


ご興味とお時間ありましたら、どうぞ、お足をお運びになってください。


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「はじめまして」のプレリュード [ご挨拶・ご案内]

クラシック音楽をみなさんに。Classical Music Cafe へようこそ!

バッハの無伴奏チェロ組曲第1番~「プレリュード(前奏曲)」で、「はじめまして」のご挨拶をさせて頂くヒデキヨです。
それでは、ミッシャ・マイスキーの演奏から。
かみのある音色、親しみやすい中庸なテンポの設定…。マイスキーが、日本に登場したとき、旧ソ連時代に受けた艱難辛苦のエピソードもあって、センセーショナルでしたね。
この映像からは、自由への謳歌、が僕には感じます。その精神的本質が、演奏に良い影響を与えているとも…


人気アーティスト、ヨーヨー・マによる演奏。現在2種類あるヨーヨー・マの無伴奏の録音のうち新しいモノ。
工夫を凝らした映像やコンセプトに、未だに啓発を僕は受けます。より、スタイリッシュに。そして、流れるように…非の打ち所がないように聴こえます・・・でも僕は、彼が若い頃に録音して驚きを持って迎えられた旧盤が、より好き。確か、旧盤の録音に使っていた楽器は、記憶に違いがなければ、名匠フルニエが所有していたゴフリラー。
そのフルニエのバッハも素晴らしい。そして、フルニエから薫陶を受けられた上村先生のバッハも大変に格調高いです。

 

さて、プレリュード(prélude)は、日本語では「前奏曲」と訳します。「前奏曲」という言葉の意味は…時代によって違っているんですね。Wikipediaから少し引用してみましょう。

「前奏曲は、プレリュード(英語:prelude、フランス語:prélude)、フォアシュピール(ドイツ語:Vorspiel、ただし古典派音楽以前に関しては通常Präludium[プレルーディウム]と言う)ともいい、(他の楽曲の・大規模な楽曲の)前に演奏する楽曲の意味である。普通、声楽を伴わない器楽曲である。類似する形態として序曲(オーヴァーチュア)やシンフォニアがある。」

多くのアーティストが最初に直面する課題は、テンポ設定と、アーティキュレーション(スラーのかけ方など)でしょう。
バッハの無伴奏チェロ組曲に収まっている楽曲は、「プレリュード」以外、ダンスに由来する楽曲の集合体であることは、よく知られているところ。極めて簡潔に書けば、「(素顔は)プレリュード以外は、踊りの作品」。

僕が、そこから感じることを好きに書くと…「プレリュード」に関しては、何となく(本番前の)準備運動的なキャッチボールのような・・・そんな感覚で始まる「プレリュード」の演奏があっても面白いかと思っています。

「あれ?!調弦でもやっているのかなと思ったら、もう演奏始まっていたよ」・・・のような。笑

最後に登場する名手アンナー・ビルスマの弾く演奏は、そんな感覚に満ちた風合い。僕には、お気に入りの演奏です。
ヨタヨタとスタートして…途中からギアチェンジ。でも「プレリュード」ですから、やはりウォーミングアップだった的な感じで終えます。これは、ビルスマが今まで培ってきた研究と、ものすごい工夫の痕跡。語ることを超えた芸に感服。

マイスキーやヨーヨー・マらの世代の演奏は、旧い録音が僕には楽しく、そして、ビルスマのような世代の名手は、軽く語った旧い録音よりも、新しい方がドキドキ聴ける…ことも面白いと感じます。

こんな感じで、ゆっくりとブログをオープンしていきますので、これからよろしくお願いします。

♪♪♪♪♪♪

バッハの無伴奏チェロ組曲には、T.S.さんの大変素晴らしいWEBサイトがあって、とても参考になります。無数に存在するこの作品の記録を定量化される工夫や、演奏と録音に言及されている簡潔なコメントが素晴らしいです。


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